当事務所の法律相談は直接面談が原則で,お電話やメールは基本的にお断りしていることは以前述べたとおりです。
では,いざ弁護士との法律相談の予約をしたとして,法律相談には,何を持っていけばいいのでしょうか?
まず,法律相談は限られた時間だという意識が強すぎて,頭が空回りしてしまい,言いたいことが言えないという方も時々いらっしゃるようです。
それを避けるため,当事務所の法律相談は,一般的な30分5000円(税別)ではなく,1時間程度5000円(税別)として,ゆっくり話を伺えるようにしてあります。
しかし,それでも緊張して聞きたいことをいくつか忘れてしまうこともあるかと思います。
そこで,まず「聞きたいことリスト」をメモで作ってみてはいかがでしょうか。それをご自身の手控えとして利用されてもいいですし,「今日はこういうことを聞きたいんだ」ということで,法律相談中に弁護士に見せてもいいと思います。
見せていただければ,ご相談者がどういうことをお考えか大体わかりますし,聞きたいことリストを見て,時間配分もできます。「ラスト5分であと7つ質問が!」といった事態を未然に防げます。
また,「時系列を記載した『いつ』『誰が』『何をした』リスト」をご持参していただけると助かります。
こういったメモは,手書きで作成される方が圧倒的に多いのですが,パソコンで作成していただいて一向にかまいません。
パソコンで作成されたほうが,挿入や削除が楽ですし,文字も見慣れたフォントですので,弁護士が読むスピードも上がります。
そして,法律相談に関連する資料(証拠資料)も忘れずにご持参ください。
たとえば,「お金を貸しているが返ってくるか」という法律相談があったとして,「借用書みたいなものはあるんですが」と言われたとします。私としては,その「借用書みたいなもの」を絶対に見たいのです。
「借用書」なのか。「みたいなもの」っていうのは「借用書」自体ではないのか。日付は入っているのか。金額は記入されているのか。手書きなのか,ワープロ文字なのか。印鑑は押されているのか。指印なのか。筆跡はどうなのか。簡単な印鑑なのか,実印のような印鑑なのか。利息の定めは入っているのか。空白部分はあるのか。自作のものなのか,ひな形をそのまま使ったようなものなのか。返還期限はいつなのか。
様々な疑問が出てきますが,それを一つ一つ質問していても,結局不確かな情報しか伝えられません。
しかし,実物を見れば一発です。ですから,ぜひとも資料をご持参ください。
また,ご相談の中に不動産関係が含まれる場合は,その不動産の登記簿謄本(コピーでも構いません)と固定資産税評価証明書(あるいは年に1回送付されてくる納税通知書)をご持参ください。
いずれにしても,持参していただきたいものは,法律相談のご予約をいただく際,お伝えいたします(弁護士が不在の場合は,ご要望があれば後で折り返しご連絡させていただきます。)ので,ご安心ください。