弁護士は,基本的に一匹の狼です。
弁護士が複数いる法律事務所は一つの「群れ」になって活動することもありますが,
その中の一人だけで事件を遂行することもできます。
群馬には280人くらいの弁護士がいますが,それぞれがライバルで,商売敵です。
が,大きな事件が起こると,それに対応するため,1人ではとても対応しきれないこともあります。
そんなときには,志を同じくする弁護士複数が「弁護団」を結成して,事件にあたります。
私も,被災者支援活動をしていた関係から,群馬弁護士会所属の弁護士によって結成された
「原子力損害賠償群馬弁護団」に所属しています。
これをたとえると,弁護団はナショナルチーム的な要素があるかな?と思ったりします。
いつもは国内の各チームに所属して戦っているけど,
国際試合等があると,代表を選抜してナショナルチームを作って戦うわけです。
弁護団では,いろいろな弁護士のやり方を学べるので,大変勉強になります。
弁護士から見ても,「あ,この弁護士すごくいい!」と思う人も結構います。
たとえ後輩であっても,率直に「すげえな」と思えるわけです。
ずっと群馬弁護士会に所属し,原子力損害賠償群馬弁護団でも貴重な貴重な戦力であった弁護士が
先日,神奈川県相模原市にて独立なさいました。
多湖翔先生は,極めて冷静に全体を見渡しつつ,とても熱い魂を持った弁護士です。
“COOL HEAD “”WARM HEART”という表現がぴったりです。
個人的なことを言えば,群馬に残って欲しかった・・・
私は群馬弁護士会災害対策委員長を長らくしているのですが,そろそろ次の世代に委員長職を禅譲したいと思ったとき,最初に思いついたのが多湖弁護士でした。
また,群馬弁護士会選出の,日弁連災害復興支援委員会の委員もしているのですが,そろそろ次の世代に委員職を禅譲したいと思ったとき,最初に思いついたのが多湖弁護士でした。
もちろん,これらの職をやりたくないから禅譲を考えたわけでは決してなく,
私は群馬弁護士会選出の委員なので,自分だけが知識や経験を独占するのではなく,
群馬弁護士会の次の世代に知識や経験を繋げていかなければならないという苦渋の決断でした。
是非とも,多湖先生にバトンをつなぎたかったのです。
・・・しかし,多湖先生は私の熱いラブコールを振り切り(笑)神奈川県弁護士会に登録替えなさいました。
折しも全国各地で厳しい災害が発生している中,被災された方々の生活再建,特に,単なる経済的な復興を超えた「人間の復興」を必ず実現しなければならないという強いと,そのために弁護士としてできることについて,引き続き携わっていきたいと思います。
そんな思いも共有できているのが多湖先生なんですが,多湖先生は,既に神奈川県弁護士会で災害関係の活動もなさっていると伺っておりますし,幸運なことに,現在,関東弁護士会連合会のシンポジウム委員会にて再会でき,旧交を温めているところです。
弁護団の中でともに戦ったことも,一匹狼同士,相手方として戦ったこともありますが,
多湖先生は,数多くの事件に携わりながらも,すべて極めて真摯に,丁寧に,迅速に,熱く対応しているなぁと思っています。
必ずや,相模原をはじめとする地域の方々のお力になれる弁護士だと思っています。
そんな多湖先生の事務所のウェブサイトはこちらです(ステマ?笑)