神田知宏弁護士『インターネット削除請求・発信者情報開示請求の実務と書式』

弁護士の舘山史明です。

私の主要業務のひとつがインターネット上の権利侵害(名誉毀損,プライバシー侵害,風評被害,著作権侵害等)対応,具体的には削除請求だったり発信者情報開示請求だったり損害賠償請求だったりするのですが,この手続の際,必ず参照するブログがあります。

神田知宏弁護士の公式サイトです。 

 

このサイトは,日々変化していく発信者情報開示手続等を毎日のようにアップデートしてくださっている,宝箱のようなサイトで,私も,結構な数の仮処分で,神田知宏先生のブログの一部を疎明資料として提出し,請求が認められるなど(ちなみに発信者情報開示の訴訟でも証拠資料として提出しております),業務に必要不可欠なサイトです。

 

そんな神田知宏先生が,このたび,日本加除出版株式会社より『インターネット削除請求・発信者情報開示請求の実務と書式』をご出版なさいました。

発売の情報を入手してすぐにAmazonで予約していたのですが,なんと,神田知宏先生よりご恵贈いただきまして,感謝感謝です。

この本は,神田先生のブログを体系的にまとめて加筆なさったもので,神田知宏先生の経験の「集大成」とのことです。

私も拝読させていただきまして,専門的に取り扱っていない弁護士は全く知らない,それなりに取り扱っていてもあまり詳しくは分からない情報,たとえば「タイムリミットとそこから逆算されるスケジュール感」のような情報だったり,権利侵害性の判断に関する様々な規範や考慮要素といった実体法上の問題を平易かつ的確にまとめられた記載だったり,とるべき手続の流れや必要書類,そして(弁護士的には喉から手が出るほど欲しい)書式も多数ついていたりして,「今まさに困っている人のために,すぐに役立つ」本だと思いました。

私も読んでいるうちに,これは本当に宝物のような本だと嬉しくなりました。

 

神田知宏先生については,清水陽平弁護士,中澤佑一弁護士とともに発信者情報関連の3TOPであり,私は勝手に「三銃士」と呼んでいます(ちなみに「三銃士」はうちの子どもたち2人が大好きなお話です)。

この三先生そろい踏みの共著『〔改訂版〕ケース・スタディ ネット権利侵害対応の実務-発信者情報開示請求と削除請求-』(新日本法規)や,中澤先生の『インターネットにおける誹謗中傷法的対策マニュアル』(中央経済社),清水先生の『サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアル』とともに,必携の書籍だと思います。

 

 

インターネット削除請求・発信者情報開示請求の実務と書式

「防災・減災の法務 — 事業継続のために何をすべきか」(有斐閣)発刊のお知らせ

自然災害から企業を,従業員を,お客様を守りたい,でもどんな対策をすればいいのかわからない──そのような悩みを持つ中小事業者に向けて,災害法務に精通した弁護士が,事前の備えと災害発生後の対応について,法的根拠を示しながら,具体的に提案します。」という内容の書籍です。
 
日本の災害弁護士両巨頭である中野明安先生(第二東京弁護士会)・津久井進先生(兵庫県弁護士会)を編者として,
災害復興法学の生みの親 岡本正先生(第一東京弁護士会)
豪雨災害・土砂災害のプロ 今田健太郎先生(広島弁護士会)
泣く子も黙る事業再生のプロ 岩渕健彦先生(仙台弁護士会)
災害復興と自治体法務の金字塔 野村裕先生(第二東京弁護士会)
不世出の天才アイデアマン 永野海先生(静岡県弁護士会)
 
と私,舘山史明がそれぞれ執筆しています。
 
 
舘山は,出身事務所で企業法務を重点的に扱っていたこともあってか『防災・減災の法務』という本の『第4章 取引先・顧客との関係』部分の執筆を拝命いたしました。
 
第1部 災害法務の視点
 第1章 BCPへの理解と人材育成
第2部 場面別 災害対応の法律問題
 第2章 従業員・労働者との関係
 第3章 株主・オーナー経営者との関係
 第4章 取引先・顧客との関係 (←舘山執筆)
 第5章 近隣・来場者・地域との関係
 第6章 事業の再生
 第7章 企業以外の組織における対応
 第8章 企業をとりまく人々との連携
第3部 災害法務の実践
 第9章 BCPの策定
資料編
 
読者層は,中小企業の皆様です。
自前の「法務部」等を持っていない中小企業の皆様向けです。
 
ことが起こったときに読んでいただくのもいいですが(といっても,具体的なケースに応じて結論が変わるので,弁護士への相談は望ましいと思います),むしろ,この本に書かれているようなトラブルを防ぐためには「BCP」が必要であることや,リスクを極力減らすためにどのようなBCPが望ましいのかといった視点を持っていただけるととても嬉しいです。
 
私はともかく,他の分野の執筆陣は本当に一線級の弁護士の皆さんですので,この諸先輩方のお顔に泥を塗ることがあってはならないという一心で書きました。
 
執筆時期は,昨年の緊急事態宣言中です。
 
他の訴訟業務がなくなっている中,債権法の改正を見ながら,どこがどう変わるかじっくり検討しながら,しかも新型コロナの影響を受けて,取引活動への影響が現在進行形で進んでいる中,執筆させていただきました。
 
東日本大震災から10年を迎える2021年3月,刊行です。
 
高崎市はもちろん,群馬県・埼玉県・長野県・新潟県・栃木県など様々な企業の方々から広くご相談を受けております。
ぜひ,お困りごとがあればご相談いただければ幸いです。
 
※顧問先の企業・団体の皆様には一冊ずつではございますが,献本させていただきます。ご笑納いただければ幸甚です。
 
防災・減災の法務表紙写真
 

2021年(令和3年)謹賀新年

あけましておめでとうございます。

さて、昨年を振り返りながら、今年の抱負を述べたいと思います。

1 発信者情報開示・インターネット関連

2020年は、twitter、Facebook、2ch、5ch、爆サイ、LINE・・・といった、個人・企業に対するインターネット上の権利侵害への対応(発信者情報開示・ログ保存・投稿削除等)に奔走した一年でした。

同業者(他の弁護士さんたち)からの紹介という案件が結構ありまして、紹介者の先生のお顔に泥を塗ることのないよう、日々研鑽に努めております。

抜本的な法改正が必要不可欠ですが、本年中に形になるようです。使い勝手の良い制度となるか、注目したいと思います。

 

2 顧問先の皆様への感謝

  コロナ禍にもかかわらず、2020年は多数の法律顧問のご依頼をいただきました。大変な時期にも関わらず、あえてご依頼を頂けるわけですから、是が非でもご期待に沿えるよう頑張りたいと思います。

 それにしても、2020年の1年間で、その前10年間と同じくらいの契約書チェックをしたような気がします。4月からの債権法改正に伴うものでしょうか。いまだに「瑕疵担保責任」と書かれた契約書がお手元にある方は、見直しをしてみてはいかがでしょうか。

 

3 児童相談所関係

近年、児童相談所の非常勤弁護士(嘱託弁護士)を拝命しており、定期的に児童相談所に行き、会議に出席したり、具体的なケースの助言をしたり、法律相談に回答したり、面談に立ち会ったりしております。

 児童相談所に対する社会の期待はものすごく大きく、職員の皆さんはその期待を背負って、子どもの安心・安全を第一に日々奮闘しています。

 少しでも子どもたちのために奮闘している職員の皆さん、なにより子どもたちの安心・安全のために力になれればと思っております。

 

4 コロナ禍と自然災害債務整理ガイドライン

  コロナは災害です。コロナ禍に苦しむ個人・個人事業主の切り札になり得るのが「自然災害債務整理ガイドライン(被災ローン減免制度)」です。弁護士会内の体制整備を進めつつ、何が何でも周知を進めたいと思っています。

 

5 時代に合った法律事務所

  2020年も、クレジットカードやPayPayなどのQRコード決済のお客さんも多数いらっしゃいました。コロナ禍を機に、オンライン(ZOOM、TEAMS、Skype等)相談、オンライン打ち合わせも適宜行っております。

また、依頼者様との連絡は基本的にLINEでしており、ものすごく好評です(書面もPDFでお送りしております)。また、Chatwork等も併用しています。

2021年も、時代の波に取り残されないよう、進取の精神で頑張ります。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

関弁連主催「緊急市民講座@オンライン コロナ禍で起こっている人権問題」を開催します!

今年度,関弁連(関東弁護士会連合会)の新型コロナウイルス感染症統括支援本部(災害対策本部)の事務局次長を拝命している舘山です。

関弁連の災害対策本部や災害対策委員会は,フットワーク軽く,様々な管内弁護士向けの研修を行ってきました。

今回も,差別や誹謗中傷問題について研修をしたいという企画を練っておりました。

しかし,あまりにも素晴らしいものができあがりそうなので,これは弁護士限定ではあまりにももったいない,全国の市民の方々に是非とも公開しようという意見が大勢を占めました。

 

・コロナによる差別・誹謗中傷・情報公開に関心のある市民の方

・感染者の情報をどこまで公開していいのかいつも悩んでいる企業・団体・行政(首長,職員,議員の皆さん)の方

・そしてもちろん,全国津々浦々全ての弁護士の方々

 

に向けた「緊急市民講座@オンライン コロナ禍で起こっている人権問題」(ZOOMとyoutube)を9/17と9/18午後6時から7時まで,開催します。参加無料です。

 

大規模災害であるコロナ禍の問題は本当にたくさんありますが,日本赤十字社の動画「ウイルスの次にやってくるもの」にもあるとおり,その中でも「差別・誹謗中傷問題」は根源的なものです。

・感染者の落ち度を指摘するネットへの投稿。

・感染者を出した企業やお店などを責め立てる投稿や貼り紙。

・感染者のプライバシー情報(ときには,自殺したとか転校を余儀なくされたといった根拠のない噂も)のSNSやグループLINEなどでのまん延。

・医療従事者の子どもの通園・通学拒否

・緊急事態宣言前,パニックになった方々が,子どもを学校や幼稚園・保育園に通わせる親を非難するというのもありました。

1日目は,これらの問題を,「日本で一番災害法制に詳しい弁護士」である津久井進弁護士(兵庫県弁護士会・日本弁護士連合会災害復興支援委員会委員長)により解説していただきます。

 

そして,とにかく何が何でも行政や企業には「徹底した情報公開」が求められる世の中ですが,感染者の情報をどこまで出すべきか。出してはならないのか。

「差別・誹謗中傷を誘発しない,過不足のない適正な情報公開」とは何なのか。

2日目は,コロナ禍の差別問題,情報公開問題に詳しい,災害弁護しきってのアイデアマン・永野海弁護士(静岡県弁護士会・日本弁護士連合会災害復興支援委員会副委員長)に説明していただきます。

ZOOM・youtubeでの配信なので,全世界どこからでも参加可能です。事前申込みも不要です。是非,ご参加ください!!

 ○第1回

日 時:9月17日(木)18時から19時まで

  テーマ:「コロナ禍における差別問題」

  講 師:津久井進弁護士(兵庫県弁護士会)

  ZoomウェビナーURL:https://zoom.us/j/95599989154 (ウェビナーID:955 9998 9154) ※9月18日と共通です。

  YouTube視聴URL:https://youtu.be/i0iUU8Rk3FQ

○第2回

日 時:9月18日(金)18時から19時まで

  テーマ:「コロナ禍における誹謗中傷を防ぐ感染者情報公開のあり方」

  講 師: 永野海弁護士(静岡県弁護士会)

  ZoomウェビナーURL:https://zoom.us/j/95599989154 (ウェビナーID:955 9998 9154)※9月17日と共通です。

  YouTube視聴URL:https://youtu.be/86mjB4inCxY

「高崎市子育て応援商品券」取扱店になりました

舘山法律事務所は、高崎市子育て応援商品券の取扱店舗になりました。

今、様々なところで弁護士の「無料法律相談」が行われています。

舘山法律事務所は、法律相談は有料の面談相談にするとこだわってきました。初回法律相談は1時間程度まで5,500円。2回目以降は30分あたり5,500円をいただいております。

ただし、現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、当面の間に限って初回30分の電話相談を無料としています。

しかしながら、舘山法律事務所については、この無料電話相談は、驚くほどあまりニーズはないようです。

圧倒的に多くの方々からは、無料電話相談がありますよとご案内しても、精度の高い、しっかりした面談法律相談を、お金を払ってでも受けたいというお声を(ありがたいことに)いただいております。

舘山法律事務所はあえて「無料」にしていないこだわりがあるものの、その一方で、少しでも相談者の皆様の負担が軽減できないかという悩みもありました。

そこで、舘山法律事務所も、高崎市子育て応援商品券の取扱店舗に立候補し、認められました。

子育て応援商品券ポスター

法律相談料だったり、依頼する際の弁護士費用だったりを、この「高崎市子育て応援商品券」でお支払いいただくことができます。

事前に「利用したい」というお話をいただかなくても、その日のお支払いのときに「高崎市子育て応援商品券で支払います」と一声おかけいただければ大丈夫です。

なお、舘山法律事務所は、既にご案内しておりますとおり、現金/現金振込のほか、各種クレジットカード・Suica等の交通系ICカード・PayPay・LINE Payでのお支払いにも対応しておりますので,ご遠慮なくお申し付けください。

 

 

継続は力(弁護士の被災者支援活動)。

私は東北大学の法科大学院を卒業している関係で,東日本大震災は本当にショックでした。

何かしたい,何かしなくては,と思うものの,災害に対して,弁護士というものはあまりにも無力だと絶望しました。

自衛隊の方々,消防の方々,行政の方々,ボランティアの方々に比べて,自分は何にもできない,このバッジは何なんだろう,と無力感にさいなまれました。

しかし,実際には,弁護士としてできること,弁護士しかできないことというのがたくさんありました。

それを教えてくれたのが,岩手弁護士会・仙台弁護士会・福島県弁護士会ほか被災地弁護士会の献身的な活動であり,それを後方で支援する日本弁護士連合会,阪神淡路大震災を経験した兵庫県弁護士会,中越・中越沖地震を経験した新潟県弁護士会ほか各地の弁護士会や,各地の弁護士有志でした。

弁護士でもできることがある。弁護士しかできないことがある。

そう思った私は,弁護士としての被災者支援活動に身を投じました。

ちょうど1か月後に全国で初めて言い渡される福島第一原発事故被害者損害賠償請求訴訟もその一環です。

日弁連でも,災害復興支援委員会の運営委員とさせていただき,4万件を超える法律相談事例集の作成や立法提言に携わらせていただきました。

↓日弁連のサイトから↓(短縮版)

↓フルバージョン↓

いろんな法律相談を通して,法の不備・運用の不備が明らかになります。

今の法律だと,あるいは今の運用だと残念ながら救われないかもしれない。

でも,法律が変われば救われる。運用が変われば救われる。

ニーズがあるんだ,と立法機関や行政に理解してもらうため,4万件以上の法律相談は何事にも代えがたいものでした。

 

まもなく東日本大震災から6年が経ちます。

被災者支援は一過性のものであってはなりません。やり続けなければなりません。

先日,第1回関東弁護士会連合会賞の授賞式がありました。

第1回という栄えある賞の受賞者は,静岡県弁護士会の葦名ゆき弁護士でした。

葦名先生は,まさに,ずっと継続して,関弁連内で,あるいは地元静岡県弁護士会内で,被災者支援活動をなさってきた方です。

その活動が評価されて,第1回関弁連賞を受賞されたのです。

そんな葦名先生が受賞に際して,ブログを更新なさいました。

「第1回関東弁護士会連合会賞」を頂きました。(弁護士YA日記)

私も,葦名先生と,関弁連の災害対策協議会PTという少数PTでご一緒させていただいており,激務を激務と思わず,愚痴もこぼさず黙々と活動なさってきた葦名先生を知る者として,感無量です。

まさに「継続は力なり」です。

とてつもない大きなものが相手であっても(それが「大震災」であっても),時間をかけてでも,じっくり,一生懸命,やれることを総動員して,やる。諦めない。

葦名先生のご活躍は,弁護士として忘れてはいけない大切なことを思い出させてくれました。