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平成30年雑感

師走ということで,平成30年の1年を振り返ってみたいと思います。
もちろん,ご依頼いただいている大多数の案件は,師走であろうが関係なく進行しています。しかし,年の節目ということでご容赦ください。

家事事件について

当事務所の最大の「売り」のひとつが離婚事件,遺産分割事件等の家事事件です(正確には家事事件ではないのですが,不貞等の慰謝料請求も性質上こちらに含ませていただきます。)。
本年も,本当に多数の方々からのご相談とご依頼をいただきました。高崎,前橋,太田,桐生と県内各地の裁判所を駆け回ったり,県外の裁判所への出張も多数ありました。
スピード解決した案件もたくさんありましたし,時間を掛けてじっくり進行している案件もたくさんあります。
ただ,家事事件は特に「心」が大事な案件であるということは,常に肝に銘じています。
依頼者様と様々な選択肢を考えて話し合い,判決や審判になったらどういう結果になるかを常に見据えながら,依頼者様やお子様のためになるような解決に向けて全力を尽くします。
「話しやすい」「安心した」「頼りになる」といったお言葉をいただくことが本当に嬉しく,そう言われるような弁護士でいたいと思っています。
家事事件では特に,冷徹に「合理性」(経済的観点からみた最も有利な解決)を依頼者様に押しつけるようなことは絶対にせず,じっくり話し合いながら,心とお金の問題を調整していきたいと思います。
そんな中で,相続人が多数いる遺産分割の案件や,長年のきょうだい間の争いに終止符を打てるような遺産分割の案件が本年,目処がついたことは本当に嬉しく思っています。

企業の皆様からのご相談について

ありがたいことに,今年も,顧問先として当事務所を選んでくださった企業様もいらっしゃり,このご期待に応えるためにも,当事務所の体制整備を進めてきました。
長らく弁護士1名,事務局1名の2名体制で,すべての案件を共有して2人のチームでオーダーメイドの対応をしてきました。そのため,多数の案件を抱えている時期には,お待たせしてしまうこともありました。これは率直に反省しなければなりません。
そのため,当事務所も12月17日より,熱い魂と冷静な頭脳を兼ね備え,さらに瞬発力抜群の西村直行弁護士に加入していただき,より早く,深い対応が可能となりました。
また,顧問先企業の代表者の方々には,舘山の携帯電話番号をお伝えして,出先であっても,あるいは休日や夜間でも,緊急電話相談を可能にしているのですが,これが意外と評判です。引き続き,このサービスは継続したいと思っています。

交通事故について

交通事故の損害賠償はもちろん例年どおり多数扱っています。交通事故については,弁護士費用特約がついていれば,ご依頼者様に追加の負担が出ないよう事件処理をしています。必要に応じて,医師と面談相談したり,意見書を書いていただいたりして,できるだけ実態に沿った解決となるよう,心がけています。

発信者情報開示請求等のインターネット関連事件

当事務所は,正確な統計があるわけではありませんが,おそらく,群馬県内ではかなりの取扱いをしている方だと思います。本年も,発信者情報開示請求訴訟や名誉毀損罪での刑事告訴等,多数取り扱いました。現在,舘山の東京出張のかなりの割合が,東京地裁での発信者情報開示請求訴訟です。それなりの案件を扱っているとはいえ,この分野は極めて奥が深く,とにかく勉強を続ける必要性があると痛感しています。

建築・不動産関係

建築紛争や不動産関連の紛争の相談や受任が飛躍的に増えたという印象です。信頼できる不動産業者や専門家と知己を得ることができたり,顧問先に優秀な建築会社様がいらっしゃることから,専門的知見を伺いながら案件を進められるという安心感は,何事にも代えがたいものがあります。その甲斐もあって,素晴らしい解決ができた案件もあり,私自身,ほくほくしています。

一般民事

貸金や損害賠償も,もちろん多数取り扱いました。証拠を収集しながら訴状,答弁書,準備書面を書いたり,尋問に向けて証拠を整理したりしている時間は,まさに「弁護士冥利に尽きる」時間です。打合せを重ねながら書面を作成し,依頼者様に満足いただけるものになったとき,あるいは尋問後に「感動しました」とか言っていただけると,本当に嬉しく,その夜の酒が進みます(ちゃんと代行で帰ります)。

破産,再生,債務整理,破産管財

弁護士1名,事務局1名体制というキャパシティのため,債務整理や破産申立ては相談があれば承るということをしてきましたが,それでも,破産申立てや債務整理は引き続き取り扱ってきています。12月より弁護士2名,事務局3名体制になったため,これからは積極的に債務整理や破産・再生申立てにも関われるかと思っています。他方,裁判所からは,ありがたいことに破産管財人や再生委員の打診を継続的にいただいており,本年も,破産管財人として,破産者(会社や代表者)の財産の売却はもちろん,債権者の居住実態調査に赴くなどして,財団形成に努めました。

最後に

弁護士1名,事務局2名が新たに加わり,より組織的に動くことができるようになりました。「イソ弁に丸投げ」「ボスに依頼したのに出てくる弁護士が違う」という不満が出ることのないよう,当事務所が受任した案件は,前に所属していた事務所時代と同様,弁護士2名体制で合議をしながら進めていきます。新たに加わった事務局も,前職時代の資格や経験を活かしてくれると思います。「信頼できる,頼りがいのある法律事務所」になるべく,引き続き精進いたしますので,今後ともよろしくお願いいたします。